不妊治療 子育て

不妊治療を経て出産後ひとりっ子を決めた理由とひとりっ子のメリットデメリット

私は3年間の不妊治療を経て、体外受精で子供を授かり出産することができました。

受精卵(胚)の凍結をしていたので、産後1年で2人目の相談に来てねとクリニックから言われていましたが、1歳になったばかりの子のお世話も大変ななか、この子ひとりにできるだけ愛情を注いであげたいという気持ちもあり、ずるずると凍結の延長をしていました。

延長が3年目になったとき、クリニックから電話。

延長されますか?の言葉にとても心が揺れましたが、ついに延長をしない決断をしました

自然妊娠はもはやないなと思っていたことと、体的にも不妊治療なしでは妊娠できないと思っていたので、この時が、「我が家はひとりっ子」と決めた瞬間でした

そんな私の、ひとりっ子を決めた理由と、私が感じるひとりっ子のメリットデメリットをお伝えします。

不妊治療を経て出産後ひとりっ子を決めた理由

もともとは、自分自身も3人兄弟で産まれ、今でも兄弟のいる心強さや楽しさを実感しているので、子供の多い家庭がいいなとは思っていました

しかし、働くことも大好きだった自分。そしていざ子供を望んでも妊娠しなかった事実、そこから3年間の不妊治療の経験を経て、徐々に気持ちに変化が現れたんです。

「子供のいない人生もありだな~」

そう思わないと精神的につらかったということもありますが、実際に、子供がいなくて人生を楽しんでいる夫婦もたくさん知っているので、それはそれでいいかなと思えるようにはなっていました。

それが、3年の治療を経て体外受精で妊娠でき、無事出産したのが35歳

子育てを楽しみながら、凍結胚のことが常に頭のどこかにありました。

凍結胚の保管の延長3年目を迎えたとき、38歳になる年。

私がついに「ひとりっ子」を決めたのはこの理由です。

年齢とキャリアの問題

38歳。

今では40歳を過ぎても出産する人もいるので、38が高齢というほどではないとは思っていましたが、そうはいってもこれから産んで育てていくのに、体力的にも厳しくなるだろうと思っていました。

また、働くことが好きで、管理職フルタイムで働いていた自分が、妊娠中・出産・子育ての中で、仕事の第一線から退き、精神的にとてもツラいことが多々あったことで、もう一度この辛さを味わってまでもうひとりを産みたいかというと、勇気が出なかった

子供は大好きだけど、大きな意味で自分の人生を考えたときに、仕事と家庭、育児の両立の面で、ひとりが限界かもと思ったからです。

会社や周りの環境、自分自身の動き方によって、まったく違う結果になったと思いますが、私のその時の状況では、「もうキツイな」という結論でした。

再度不妊治療をするのが精神的・金銭的に難しかった

私の場合、これといった確実な不妊の理由はわかっていませんが、子宮後屈、ホルモンのバランスなどいろいろあったのではと思います。

もしまた妊娠を望んだとしても、治療なしでは無理だったと思います。

2人目のことを考えたとき、再度、クリニックに週1~2日通い、自己注射を毎日行い…というのが、仕事の絡みや旦那の精神的なサポートの問題などもあり、再度治療に向き合うのは精神的に辛かったのです。

また、3年間の不妊治療でかかった費用は私の場合全部で100万強。

人によってはもっともっとかかっている人もいるので、もしかしたら安いほうかもしれませんが、もうひとりを考えるとそのお金を今の子供にかけてあげるのでもいいんじゃないかなとも考えました。

不妊治療を経てひとりでも授かれたという満足感

最後の理由は、完全に子供を諦めていた気持ちのときに、子供を授かることができ、ひとりでも子供を持つことができたという、何か満足感のようなものを感じたから。

理由もわからない、授かるかもわからない、泣き叫ぶほど痛い治療や検査も経て、ぽろぽろひとり泣きながらクリニックから帰った日もありました。

もう子供がいない生活を楽しもう、と気持ちを切り替えるところまできていたので、奇跡的にひとりを出産することができたことで、もう充分だなと思うことができました

子育ての負担感が大きかった

これは本当に家庭的な問題ですが、旦那さんは趣味にどっぷりハマっていて、仕事も遅く、子育てという子育てはほぼひとりで行っているような状態です。

なので当然子供は超ママっ子。

私も子供が大好きで育児はとっても楽しんでいるので、ママっ子になって万歳!とさえ思っていますが、さすがにこの状態で二人目はないなぁとは思いました。

ひとりならまだしも、2人目も完全に私がひとりで見る状態になると、ちょっとさすがにイライラしかねないなと思いました。

円満な家庭でいられるにも、我が家の場合は1人まで。

子育てには旦那さんの協力も本当に大事だと思います。

【番外編】セックスレスで自然妊娠は無理

私たち夫婦は、不妊治療を経験し、完全なるセックスレスになりました。

もちろん、不妊治療だけが原因ではありませんが(私の気持ちとかホルモンの問題?)

お互い家族としては成立しているし、ひとり娘溺愛中なので特に問題はありませんが、そういうわけで、自然妊娠による2人目というのはまったく考えられなかったということもあります。

不妊治療が長く続くとセックスレスに

凍結胚とお別れをした日の気持ち

もちろん、凍結胚は、細胞の段階ではあるものの、命がスタートしている状態。それを廃棄するという選択をすることは容易ではありませんでした。

採卵した時点では34歳、この歳の卵は二度と採れないから、と何度も先生に言われていましたし、もしいつか子供を望んだとき、また排卵、採卵という流れで行わないといけないこと、年齢を重ねるごとに排卵・採卵・受精がうまくいくかもわからないということもわかっていました。

なので、3年間保管料を払って、延長してきたのですが、妊娠ができる体の間は(もしかしたらその後も)、ずっと凍結胚をどうしようどうしようと思った生きていたかもしれません。

 

迷いはあるけれどもきっと私はもう子供を産もうという気持ちにはならないだろうなと思ったのが38歳。

電話でクリニックに「廃棄でお願いします」と伝えました。

自分の子供として産まれる可能性があった凍結胚。産まれてたらどんな子になったかなと複雑な気持ちでしたが、決断してしまうと、それまでの、ずっと心にひっかかっていたものが取れたような気持ちになりました

もう我が家はひとりっ子だ!この子を大切に大切に育てるぞ!と。

凍結胚を破棄したら後悔する?

 

ひとりっ子を育ててみてわかったメリットとデメリット

現在子供は3歳。元気なお転婆娘に成長しています。

共働き家庭なので、家に帰るとバタバタと家事。その間ひとりでテレビを見せていることが多い状態です。

兄弟がいたらな…と思うことも正直あります。

そんな私が今の時点で思う、ひとりっ子のメリットとデメリットをどうぞ!

ひとりっ子のメリット

あくまでも私個人の感想です!

ひとりにしっかりと時間をかけてあげられる

共働きで家での時間は少なめになってはしまいますが、そうはいってもひとりだけの相手をしてあげればいいので、やはり、兄弟がいる子よりはしっかり時間をかけてあげられているかなと思います。

その子の読みたい本を読んであげる、ひとりの遊びに付き合ってあげられる、抱っこをせがまれたらずっとひとりだけを抱っこしてあげられる、ごはんもお話もひとりだけにかまってあげられるということはあります。

子供にとっては、愛情を独り占めできる喜びはあるんじゃないかなと思います。

ひとりだけにお金をかけてあげられる

習い事や洋服、おもちゃなども、兄弟がいない分、けっこう好きなことをさせてあげられる感じです。

現在は水泳に通っていますが、月謝は9000円ほど。これが兄弟2人、3人となると、なかなか負担が大きくなってきますよね。

学資保険なども、最も利率のいいもので入っていますが、ひとりだから毎月の払いが多少多くてもそれほど痛手ではないなと感じています。

あまり教育熱心なほうではありませんが、そうはいっても子供が望んだ道には気持ちよく進ませてあげられるように選択肢を増やしておくという意味では、それなりにひとりにお金をかけられるので、ひとりっ子も悪くないなという印象です。

旅行などに行きやすい

これは夫婦ふたりのときにも思っていましたが、共働きで夫婦二人の場合、生活にはぼちぼち余裕があるなと思っていました。

私自身旅行が好きなので、子供がいてもいろんなところへ連れて行ってあげたいと思っていましたが、2人や3人になってくると、小さいうちは大変、少し大きくなると金銭的に負担感はどうしてもありますよね。

ひとりの場合は小さいときもなんとかなりますし、プラスひとりぶんの旅費ならなんとかなるという感じ。

これから子供を連れていろんなところへ旅行に行きたいなと思っています。それこそ海外もいいなぁ!!

ひとりっ子のデメリット

こちらももちろん、あくまでも私個人の感想です!

家で一人遊びになることが多い

我が家は旦那さんも仕事が遅く、私もフルタイムで働いているので、平日の帰宅後はかなりバタバタしています。

その間はどうしてもテレビに頼ってしまい、静かに観ていてもらうことが多々。

また、その他用事をしているときもありますし、どうしても「ちょっと待ってね」ということもあります。

そんなとき、子供はひとりでブロックをしたりおままごとをしたり。

兄弟がいれば一緒に遊べるのに、ちょっとかわいそうだなと思います。

遊びが気分じゃないときは、ずーっとママママでべったりで家事ができないということも。

兄弟がいれば遊んでてくれるのになぁ…と。

甘えん坊に育ちやすい

ひとりに時間をかけてあげられるぶん、どうしても必要以上に手をかけてしまうことがあります。

「できない」と駄々をこねられるとついついということも。

結果、すぐに親に頼ってしまったり、抱っこをおねだりしたりということがどうしても多いように思います。(私が甘やかしすぎ)

兄弟がいると自分だけに親はかまってくれないので、おのずと自分でしなくてはいけなかったり、兄弟のやるのを見て真似したりと、自立心は育ちやすいのだと思います。

将来的に親の介護などひとりで担わなくてはいけない

この部分、私は個人的に一番かわいそうだなと思っていました。

兄弟を作ってあげたいなと最後まで悩んでいたのはこの部分。

もちろん、兄弟がいたからといって必ずしも相談相手になるとは限りませんが、私は兄弟が2人いますが、進路のこと、親のこと、友達とは違う感覚で相談ができ、いざというときにはやはり頼れる存在だなと思っています。

私たち親に何かあったとき、この子には家族として他に頼れる存在がいないということは、心細いだろうなと思います。

いい友達に恵まれることを祈るばかりです。

まとめ

人間ないものねだりで、子供がいなければ欲しい、1人いたら兄弟がほしい、兄弟がいたら少ないほうが楽だった、子供がいるといないほうが良かった、そう思うこともあるでしょう。

自分の人生において、そうならなかった人生のことは誰もわかりません。

子供がいるから、いないから寂しいというわけでもなく、兄弟がいるから必ずしもいい方向にいくとも限りません。

 

私は簡単に妊娠することができなかったので、結果、この歳になり、結果、ひとりっ子を選択することになったのかもしれません。

どの人生にも模範はないですし、自分がこの人生で悩んだり苦しんだりしながらも、楽しく過ごせればいいと思っています。

ひとりっ子にもメリットデメリットがあるように、兄弟がいてもメリットデメリットがあり、不妊治療にもメリットデメリットがあると思います。

ちなみに私は不妊治療を経験し、とても辛いこともありましたが、生のスタート(細胞分裂)から我が子を見ることができたということはとてもよかったと思っています。

 

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