不妊治療

凍結胚が捨てられない!凍結胚はいつまで保管する?何個残す?

 

体外受精や顕微授精を終え、妊娠に至った方、治療を継続している方、治療をお休みした方が直面するのが、不妊治療をいつまで続けるのか、ということ。

不妊治療は継続していくとお金はもちろんかかりますが、精神的肉体的にも辛いことも多くあります。

私も3年の不妊治療の間、お休みをした期間もあり、最終的には体外受精で子供を授かることができましたが、1人目を出産して3年が経った今も、凍結胚を今後どうしていくかということが毎日頭をよぎります。

凍結胚とは?

凍結胚とは、体外受精や顕微授精で授精し、「胚」となった状態で凍結保存したものです。

胚=生命です。

高度医療によって授かった命を、次におなかに戻すときのために凍結しておくんですね。

初めて自分が目の当たりにしたときは、なんとすごい時代に生きたものだと思いました。

胚を凍結するまでの過程

私は体外受精を経て、現在、凍結胚を保管しています。

 

通常、卵子は毎月1個排卵され、受精するのも1個の卵子です。

しかし、なんらかの原因で自然妊娠が難しいときに、人工授精や体外受精、顕微授精などの高度医療によって人工的に受精を行うことができます。

 

体外受精の前は、毎日、卵子を育てる自己注射をし、排卵日頃に病院で採卵し、精子をふりかけて受精を待つ。という感じです。

人工的に卵子を1ヶ月のうちにたくさん育てるので、下腹部が張って痛みが出ることも。

また、採卵日前には排卵誘発剤を注射し、翌日に卵胞に直接針を刺し、吸引採卵します。

 

余談ですが、採卵自体は麻酔をしてもらったのですが、採卵後に麻酔が切れるとかなりの痛みがありました。

生理痛のマックスというか「うぅ‥うぅ‥」とベッドで唸っていましたw

凍結胚をいくつ残すかを決めるタイミング

受精の結果がわかるのは採卵後1週間程度。

病院で何個の受精卵ができたのかの結果を聞きました。

そのときの採卵で私が採卵できたのは14個。

そのうち12個が受精しました。多いほうだと思います。

なかなか卵子が育たなかったり、採卵ができなかったり、受精ができないということも多々あります。

 

そして、すぐに受精卵を戻す手術の日程を決めるわけですが、この時に、凍結胚をいくつ残すのかを聞かれるわけです。

今回の受精卵で、妊娠できるかもしれない。

できないかもしれない。

なかなかおなかの中でうまく育たなくていくつも戻す必要があるかもしれない…

凍結胚の保管にかかる費用

私の病院では、1パレットの中に3~4個の受精卵が入っており、それを1パレット凍結保管するのに2年間で10万円かかります。

12個の受精卵ができたので、1パレットに4個としても3パレットです。

30万円!! 

先生には何度も言われます。

この時の卵(若い卵)はもう二度と取れないからね。と。

 

結局私は、3パレットの凍結をお願いしました。

その後、1回目の体外受精で妊娠したことがわかりました。

その時は1人目が出産までいけるかはわかりませんし、兄弟のこともまだまだ考えていなかったので、とにかくその時は、せっかく受精した命をお金を払えば保管できるんだと思うと、惜しいとは思いませんでした。

体外受精には40万、諸々の処置や前後の治療、凍結胚の2年間×3パレットでこの1回の体外受精に関わる治療に100万円近くかかりました。

子供が欲しい一心だったので、お金ではありませんが、そうはいっても大きな負担ではありますよね。

体外受精や顕微授精などで活用できる助成金

体外受精や顕微授精は保険適用ではなく、一部の検査や治療を除き、自己負担になります。

私の住む自治体では、こうした特定の不妊治療に対して、1回の治療あたり15万円(治療内容によっては、7万5千円)を上限として、助成を受けることができます。

※夫婦の前年所得の合計額が、730万円未満

※1月から5月までの申請については前々年の所得

 

保険負担分、自費負担分関係なく申請ができ、5万円の上限で支払い額の1/2の助成を受けることができる不妊治療助成制度もあります。

※35歳未満

※各自治体で多少の違いがありますので、詳細は各自治体のホームページでお調べください

助成を受けても医療費控除も申請することができる

不妊治療の助成金の申請をしても、助成を受けた金額を除いた金額は、医療費控除も申請することができます。

若干面倒だなと感じますが、不妊治療はお金の負担が大きいものなので、申請できるものはきちんと申請しておくといいと思います。

体外受精や顕微授精後の凍結胚の保管期間は?

凍結胚の保管期間は病院によって差があるようです。

5年程度を最長としているところもあれば、10年としているところも。

技術が進んでいるとはいえ、凍結している胚の状態が悪化してしまったりすることがあるようですね。

私の場合、34歳の時に採卵し、凍結をしたので、今4年目になります。

 

体外受精後に妊娠し、出産しましたが、不妊治療のクリニックを卒業するときに、「子どもさんが1歳になる頃に凍結胚をどうするか相談にきてください」と言われていました。

1歳の子育ての時期はなかなか大変で、まだ2人目を考えていなかったので、そのまま延長。

私のクリニックの凍結胚の追加保管料は1年で5万円でしたが、もう2度と34歳の頃の卵子は採れないしと、延長することにしました。

凍結胚の保管を終える決断

現在子供が3歳。

保管期間としては4年目を迎えます。

数か月前から、凍結胚はどうしますか?とクリニックから連絡がきていました。

追加保管料を支払う時期。

まだ細胞の段階であっても、大切な命。

お金の面や、自分の人生の選択などいろいろと考えるとどうしても踏ん切りがつかず、毎年追加保管料を支払うということが続いていました。

1人っ子の気持ちが90%。

でももしまた欲しいなと思ったとき、私は自然妊娠は望めそうにないので、凍結胚がなければ年齢的にもさらに難しくなってしまう。

辞め時がわかりませんでした。

 

そんな私も今年、とうとう1人っ子の気持ちが99%ぐらいになったことで、「もういいかな」と思うようになりました。

これは、不妊治療とは別の話で、自分たち夫婦の人生を考えた結果です。

凍結胚の保管を終了したらどうなるの?

凍結胚の廃棄に関しては、凍結胚の保管をスタートするときにクリニックで覚書を書いていました。

  • 連絡なく、保管料が支払われない場合は、クリニック側で廃棄することがある
  • 保管期間を終了する際に、研究などに使用することがある

そういったことを「承諾する」という覚書です。

廃棄がどのような形でされるのかはわかりませんが、命がスタートしたものを廃棄するというのは、とても重いものです。

心の中できちんと供養をしたいと思います。

まとめ

不妊治療自体、なかなかゴールの見えないものです。

高度医療により凍結胚などを保管していると、いつまで保管し続けるか、ということもずっとついてまわります。

お金で解決するならと、迷う間は続けることもありですが、自分自身の人生をしっかりと計画して、自分にとって最善の方法を選ばれるといいと思います。

子供がいる、いないに関わらず、皆さんが素敵な人生を送ることができるよう、陰ながら応援しております。

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