会社を辞めたいけど辞める勇気がない。ほとんどの人がそうです。
辞めたい理由もそれぞれだと思いますが、人間関係や給与面、私生活とのバランスなどが最も多い理由でしょう。
私は2024年3月で12年勤めた会社を辞めます。私も人間関係など、辞めたい理由はたくさんありましたが、最終的にはストンときたタイミングと、これならやっていけるかな?と思えた瞬間でした。
その、「これならやっていけるかな?」と思えるまでのやっておいた、「辞める前にやっておくべきこと」を、お伝えできればと思います。
会社を辞める勇気がない|その理由
人と付き合うのは簡単でも別れるのはめちゃくちゃ勇気がいる。いいところもあったし、いるという安心感があるし。もし別れてしまったらこの先付き合える人がいるのか、結婚はできるのか。
みたいな感じですよね(笑)
仕事には生きていくうえで絶対必要な「お金」がついてきます。
会社を辞める勇気がない理由①|お金
辞めた途端に収入を失う。ものすごい恐怖です。
「今1億円当たったらすぐ会社辞めるのにな~」なんて、宝くじ買っていませんか?
私もよく買ってました(笑)
でも、当たらない。年末ジャンボ宝くじの当選確率って知ってますか?「2,000万分の1」だそうです。
2,000万分の1を当てるって、本当に「奇跡」です。神頼みしたって当たらない。せいぜい1万円分買って1万円当たって「うぉーーーー」って言うぐらいです。
貯金が貯まったら辞めよう辞めようと思っていても、なかなか貯まらない。今の時代、給料はなかなか上がらないのに、物価ばかり高くなる。
会社を辞めて収入がなくなったらと思うと、本当に恐怖です。
20代であれば、転職もそれほど大きなハードルではないかもしれませんが、30代、40代と歳を重ねるごとに、転職のハードルもあがっていきます。
なかなか会社を辞める勇気が出ない。お金の問題が一番です。
会社を辞める勇気がない理由②|自分に自信がない
ふたつめの理由は、ズバリ、「自分に自信がない」ではありませんか?
ある程度仕事はしてきたけれど、これといってスキルがあるわけではない、一般的なワードやエクセルは使えるけど、これだけは人よりできます!と胸を張れるものがない。かといって何かスキルを身につけようと思っても、自分が何がしたいのか、何なら伸びるのかもわからない。
というところでしょうか。
自分自身もまさにそんな感じだったのでよくわかります。
この会社では勤まるけれど、他の会社で必要とされるのか、そもそも転職先もないかも…。と動けないでいる。もしくは既に転職活動はしているけれど、なかなか採用してもらえないということもあるかもしれません。
私の周りのママ友も、ほとんどがそんな感じです。派遣で働いていていつ切られるかわからなくて不安だけど、これといって自分にできることがないし…。
長年勤めてきたけど、もうこの年齢で他に行く自信がない。
自信のなさは会社を辞められない理由に直結します。
会社を辞める勇気がない人がやっておくべきこと10選
さて、ここからは、そんな会社を辞める勇気がない人が、今何をしておくべきかをお伝えします。
私が実際に行ってきたことばかりです。ひとつひとつクリアしていくことで、いつの間にか会社を辞める勇気が湧いてくるのではないでしょうか。
ただし、ある程度の時間がかかるものもあります。「絶対会社を辞めてやる!」という強い気持ちで臨んでみてください。
①転職サイトに登録する
とりあえず、転職サイトには登録しましょう。ありとあらゆる転職サイトです。
リクナビ・マイナビ・エンゲージ・Doda・ビズリーチ・ハローワークはもちろん、女の転職Type・転職サイトGreen…
探せばものすごい数あります。
同じ求人が載っているものももちろんありますが、けっこうそれぞれに色があって、リクナビ・マイナビを見てもピンとこなかったという人も、他のサイトの求人ではピンとくる求人に出会えることも。
また、例えば「郡山市 求人」などのように、自治体名+求人で、独自の求人サービスが検出されることもあります。
大手求人サイトと違ってSEO対策に力を入れていないため、なかなか検索に引っ掛からない、「地味に良い」求人があったりするものです。
私も実際、仕事を辞める3年ほど前からいろいろな転職サイトに登録して求人を夜な夜な見ていましたが、意外とリクナビ・マイナビ・Dodaの求人には魅力を感じず、エントリーすることは1社あったかなかったか。でした。
サイトに掲載するにもお金がかかるので、大手サイトで検索上位にあがってくる企業は、大企業だったり、常に求人している(離職率が高い)会社が多いイメージでした。
大手思考の方はいいと思いますが、それぞれにかなりの特色があるので、複数のサイトに登録して自分に合った転職サイトを見つけてみてくださいね。
また、求人はタイミングなので、今日なくても明日・1か月後・半年後にある可能性もあります。何の気なしに転職サイトサーフィンを習慣化しておくといいと思います。
②副業を始める
「会社を辞める」ことは収入が途切れること。不安がつきまといます。
そんな人は、自分にできる副業を始めてみることをお勧めします。
こっちがなくなってもこっちがある、という安心感は、会社を辞める勇気になり得ます。
とはいえ何もできない、何もできる気がしない、という人もいますよね。今の仕事をしながらできることというと限られます。
例えば「ママワークス」や「クラウドワークス」などは、スキマ時間で稼げるお仕事もたくさんあります。
単価が低いものもありますが、副業のスタートとしてはいいのではないでしょうか。
小さく始めて少しずつ自信をつけ、自分のスキルや経験にしていけば、数年後の自分に必ずプラスになっていきます。
③無駄遣いをやめる(お金を貯める)
会社を辞められない理由のひとつはお金の不安です。
もしも数年間の生活に不安がないぐらいの余裕があれば、会社を辞めるハードルが少し低くなりますよね。
やはり、生きていくためにはお金が大切ですから、「そのうち」会社を辞めるためにも貯蓄はしておきたいものです。
宝くじの話でもそうですが、ギャンブルはおすすめしませんし、これは無駄だなと思うものには極力お金を使わないようにすることです。
確かに外食は楽しいしラクですが、その外食のせいで会社を辞める勇気を削っている可能性もあります。
2回に1回は辞めて貯金をしてみる、そのお金を投資にまわすだけでも大きく変わります。
ちょこちょこと使ってしまっていた「買い食い」「お茶」「コーヒー」。
スタバは美味しいしテンションあがるけど、これをスティックコーヒーに変えてみる。そのぶんを貯金する。それだけで心の余裕が少し変わってきます。
④お金の勉強をする
もしかしたらここが一番大きいかもしれません。
あなたは今、給与明細に書かれている税金各種について、理解していますか?
住民税・所得税はいつの何によって金額が変わるか知っていますか?
「手取りが低い」と文句を言うばかりで、税金をできるだけ引かれない方法は知らないのでは?
私自身もそうでした。働いても働いても、役職がついて支給額が上がっても、それに応じて税金が多く引かれるから手取りがほとんど変わらない・・・
でもまぁ会社が全部やってくれるからめんどくさい確定申告も要らないし、安定的に給与がもらえるだけでいいか。みたいな。
日本は本当にお金の教育が遅れていて、知らないことだらけですよね。でも、実は情報はたくさんあって、Youtubeなんかでもわかりやすく説明している動画がたくさん上がっています。
サラリーマンであっても節税できたり、給与を上げなくても生活を少しラクにする方法も、情報はたくさんあります。
知らないから損をしている、知らないから一歩踏み出せないということもあるんです。お金の勉強、していきましょう。
⑤投資信託を始める
お金の勉強に続きますが、投資もひとつです。
「投資」と聞くと、怪しい、怖いイメージ、ありますよね。私もそうでした。兄に口うるさく言われて、言われれば言われるほど「怪しい」と思っていました(笑)
今は毎月定額を投資にまわしていますが、銀行に預けてもこれっぽちも増えないお金は、投資の口座ではしっかりと利益が出ています。
怪しい・怖いと思うのも、お金の勉強をしてこなかったから。私も大反省ですし、今は子供のために子供名義で投資信託の口座を作って運用しています。
海外では当たり前のお金の勉強が、日本では全然できてない。自分の子供にはこんな思いはしてほしくないなと、自分自身も一生懸命勉強しながら「ゆる投資」を続けています。
⑥今の会社で今後の糧になりそうなものをひたすらやる
毎日の仕事を淡々とこなしているだけでは時間がもったいない。お金をもらいながら学べるチャンスです。
資格取得や研修の補助があるのなら、使いまくったほうが得です。会社のおかげで自分が成長できる。その知識や技術を使って転職や起業ができるかもしれません。
日々エクセルを使う仕事であれば、グラフを作ってみたり、マクロに挑戦してみたり、レベルアップする方法をどんどんチャレンジしてみましょう。
「今の会社のために」ではなく「自分のために」と思えば、毎日の仕事も楽しくなってきます。
先輩や同僚のスキルを盗んで盗んで盗みまくりましょう(笑)。辞めると決めて、嫌いな人の「すごいところ」も盗む勢いで。
⑦転職した人・起業した人に会う
狭い世界で生きていると、別の世界に足を踏み入れることがとても怖くなります。
でも、普段しゃべらない人とじっくり会話をしてみたら、実は転職を山のようにしていたり、副業やってるよ、起業したよ、専業主婦になったよっていう人、けっこういます。
お金のことを根掘り葉掘りは聞きにくいですが、「個人事業主って実際どう?」「転職するの大変じゃなかった?」ぐらいの会話からスタートしてみると、いい話が聞けるかもしれません。
「こういう働き方でも外とやっていけるんだな」「こういう仕事でこんなに稼げるの!?」とか、自分の知らなかった知識をいろいろともらえるはず。
私も仕事を辞めると決める前、インスタで気になった起業家にDMを送り、お話をしたり、いろいろな人の話を聞きました。自分の凝り固まった考え方がいい意味で崩れたり、目からウロコのお話、たくさん聞けましたよ。
勇気をもって気になっている働き方の人に積極的に会いにいってみてください。ちょっと世界が広がります。
⑧辞めたときの明るい生活の想像をする
例えば私は、子供を起こして怒りながら朝の支度をして、保育園に送ってフルタイムで働く、その後お迎え・買い物・食事に…と、息つく暇もないまま過ぎていく毎日にモヤモヤしていました。
もっとゆったりと子供と関わりたい、朝の清々しい空気を、人間らしく思いっきり吸って、それから大好きな空間で仕事がしたい。と思っていました。
でも、辞めると決めるまで、この忙しい日々の「いいとこ探し」をしたり、これを「充実」と捉えたり、理想の生活を得ないためのイメージトレーニングをどこかでしていたような気がします。
さぁ辞めるぞ!と決めてからは、自分が理想とする生活スタイルに向かって、どんどん動いていきました。
環境を整えるのもそう、もう少ししたらこういう生活が手に入れられる、と想像するのもそう。イメージを作っていくと、だんだんとその方向に自分が動いていけるような気がします。
反対に、辞めたら生活が苦しくなって・・・暗い部屋で・・・みたいなマイナスなイメージを持ってしまうといつまでたっても前に進む勇気が出ません。
自分が理想とする働き方(生活のしかた)を思いっきり想像してみてください。
⑨本を読む
人と会うのと同じように、本との出会いも勇気を与えてくれます。
たくさん素敵な本があり、そのときそのときで心に届く、胸に刺さる本というのは変わりますが、私が辞めるきっかけになった本のタイトルは
「我慢して生きるほど人生は長くない」。(笑)
どれだけ我慢してたんや(笑)
上司が嫌いでたまらない、腹黒い同僚たち、精神的負担の大きい仕事…。
いい面もあったけど、子供の前で突如号泣するほど辛い日も何度もありました。それでも辞められなかった。
ある休日、自然いっぱいの中でビール片手にこの本を読んで、どこにでもありそうな言葉だけど、確かに我慢して生きるほど人生長くないな。
ここでなんとかしようと時間つかってもがくより、心が元気になる場所で生きなくちゃもったいないなと、ストンと心に落ちたのです。
本屋さんを一周して、タイトルが心に刺さる本を選んでみてください。
辞める勇気、一歩進む勇気をくれる一冊かもしれません。
⑩プライドをぶち壊す
誰しも何かしらプライドがあります。
私の場合、小さい会社ながら、正社員であることや役職がついていることでした。バリバリ仕事をしているということ、後輩から慕われていると感じられることが何か気持ちよかった。
それは自分がこの会社で培ってきたもので、そこから離れて0からやり直すというのは不安と寂しさがありました。
でも、外を歩けば自分が正社員かなんて、役職つきかなんて、どこの大学出たかなんて誰も知らない。
元気そうな人、人当たりがいい人、優しそうな(怖そうな)ママ、それぐらいです。
学歴も、確かに転職の際には多少見られます。でも、実際はどんな人間か、何をやってきたかが重要だし、私はある程度勉強はしてきたけど口下手で、勉強はそうでもなかったという同僚のほうがプレゼンが上手だったり。
自分が持っているプライドなんてちっぽけで全然役に立たないんだってことを、理解した方がいいと思いました。
「自分にはできない」と、マイナス思考になるという意味ではないけれど、人間には得意不得意があって、無理して繕う必要はないんだと。
私は新卒から会社では正社員で、とにかく上に上がりたいと必死にやってきました。新卒での目標は誰よりも早く役職をつける、でした(笑)
そのまま会社という組織の中で、自分なりに一生懸命やってきたつもりですが、結果、「私はトップにはなれない」「会社という組織は合わない」と今は思っています。
会社が合う人もいる、正社員という働き方が合う人・合わない人・役職が合う人・合わない人、フリーが合う人、いろいろあると思います。どういう働き方(働かない生き方)がいい、悪いではなく、自分が気持ちよく自分の力を最大限発揮できる場所を見つけられたらいいんじゃないかなと思います。
私はこれから一旦個人事業主という働き方になりますが、もしかしたらまたいつか、この会社なら入りたいな、と思うかもしれません。
会社にもよるし、自分の状況にもよるし、とはいえ希望通りにはならないことも絶対あると思いますが、一旦、プライドを全部捨て去ってみると、何か見えてくるかもしれません。
会社を辞める勇気が出ますように
このコラムを読んでいる人は、「会社を辞めたい」と思っている人が多いことでしょう。
「文句ばっかりいうな」「そんなんだから」「自分の努力が足りないんだろう」周りにはいろんなことを言う人がいます。
その人は、あなたのすべてをわかってくれている人でしょうか。日々の努力、毎日の生活、心の葛藤、本質。
自分の中で頑張ったと思えたり、ここは違うなと思ったり、もっとこれがやりたいな、だったり、尺度は常に自分の中にあるものを使えばいいと思う。
本当に自分を大切に思ってくれる人であれば、自分が笑顔で楽しく生きていることのほうを絶対喜んでくれるはず。
そして、会社はどんなに不満があろうと、その会社のトップのものであり、その人がどうのこうのではなく、合わないな、違うなと思ったら、その人を変えるんでなく、自分が変わるか出ていくかしかないと思っています。
私も来月辞めるこの会社で12年間、いろんなことがありましたが、今は感謝の気持ちもたくさんあります。
このコラムを読んだ方にも、さらに素敵な未来がありますように!