昨日、私はたぶん失敗した。
にこにこADHDっ子に、基本私は怒鳴らないよう気を付けてはいる。心の底からかわいくて、小1の今も、1日最低でも10回は「かわいい」と伝えている。たくさんたくさん褒めることも意識している。
ADHDは怒られても、怒られている理由がわからないことがある、頑張ろうと思っても頑張れないことがある。特性上わかってるつもりで、いろんな工夫もしてる。
昨日は、公文に行って、1時間半ほどでうつむきながら帰ってきた。「2枚しかしなかった」(通常は5枚)。
ささっと終わる子であれば、30分から1時間で終わる内容なのに、いつも娘は2時間~3時間。トイレに行ったり、人にちょっかいを出したり、ぼーっとしたり立ち歩いたり。よく先生も見てくださっている。
昨日は「早かったね」って褒めてあげようと思ったら、やる気が出なくてほとんど机に突っ伏していて、先生に「もう帰ってやりなさい」と言われたそう。
何回もこういうことはあった。その都度、言って聞かせた。
「先生は勉強を見てくれる人で、子守りではないし、遊びに行ってるわけではない」
「ママとパパが頑張って働いたお金を習い事に払っている」
「宿題に付き添う時間はママの時間でもある」
そもそも、私は別に勉強ママではなく、本人が「やりたい」と言って始めた。そして「絶対にやめたくない」と言うから続けている。
「行っても勉強せずに、宿題もいつもやる気がないならやめたら?お金も時間ももったいないよ。勉強しなくてもいいんだよ」と、ここは優しく伝えている。
でもやりたいって言う。
何十回もこのやりとりをして、うまくいく日が2割、やる気の出ない日が8割という感じ。
昨日はその流れで、さすがにそのままテレビ見てもいいよとは言えず、その日に公文でやるはずだった教材の残り3枚をやってしまおうと声をかけた。
のそ~っと机に座り、プリントを見た瞬間から「わからない」。
周りのものが気になってごそごそしたり、どっかに行ってしまったり。
私も資格試験を目前に、本当なら勉強したい時間だった。付きっ切りで宿題を見ているのにも関わらず、また立ち上がった…
ドカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン。
娘が産まれてこのかた、過去1度ぐらいしか落としたことのない雷を落とした。
娘はビクッ!!!!!!!!!!!と震えて、すぐに机に座りにきた。
10秒ぐらい固まっていたかと思うと、目をこすりはじめた。泣いてるんだ。
娘も、基本泣かない。最近泣いたことといえば、音楽の授業で「おじいさんの古時計」をうたったとき、じいじとばあばが死んでしまったらどうしよう、と悲しくなって、1時間号泣してしまい、娘のクラスではもう「おじいさんの古時計」は禁止になったという事件を起こしたときぐらい。
覗き込むと、目にいっぱい溜まったかと思うと、大粒の涙がぽろりぽろりと落ち始めた。
私はもう一度言う。
「勉強、したくなかったらほんとにしなくていい。」
「公文には大切なお金を払っています。やるならちゃんとやらないといけない。」
「見てくれる先生も、ママも、時間を使ってるんだから、無駄にしてはいけない」
娘は泣きながら
「ママの気持ちはわかってる。でもどうやったら頑張れるのかわからない」と言った。
私、失敗した。と思った。
何回もこの壁にぶつかって、試行錯誤しながら気持ちを盛り上げてやってきたのに、また、頑張りなさいって頭ごなしに言ってしまったんだと。
私は正直、夏休みの宿題もさっさと終わらせて後でゆっくりする子だったし、やるときはちゃんとやるタイプだった。だから頑張れない娘の感覚が理解できない。
でも、娘も調子のいいときは集中できるし、勉強でいい点数を取るとめちゃくちゃ喜ぶ。たぶん、本当に「頑張りたいけど頑張れない」んだ。
わかってるのに、人の時間を奪うということを許してはいけないと思った瞬間の雷だった。
一生懸命、娘のために向き合ってくれる先生や友達の気持ちをないがしろにする子にはなって欲しくない。
雷を落としたあと、残り3枚のプリントは一度も「わからない」ということなく、全問正解で30分で完了した。もちろん褒めたし「やればできる」と伝えた。
ほんとに、やればできる。
その後1時間、「ママの気持ちはわかるけど、どうやったら頑張れるのかわからない」と目を真っ赤にして静かに泣いていた。
私は昨日の娘の涙を見てから、今も、「娘の気持ちもわかるけど、どうしてあげればいいのかわからない」と泣いている。
もちろん、涙がひいてからは、いつもの元気でアホな娘に戻り、楽しくごはんを食べてぐっすり眠った。「もうあんなママは勘弁してほしい」と言っていた(笑)。
落とした雷のせいで、娘はたぶん、心にどこかモヤを抱えながら生きていく気がする。私はたぶん失敗した。
自戒のためにどこかに残しておきたくて、つらつらと書いてみました。
自分自身も余裕がないときは、こういうことが起こりがち。娘のやる気スイッチを探りながら、また頑張ろう。