女性管理職の皆さん、女性管理職を目指す皆さん、出産、悩みますよね。
私は管理職になって8年目になります。
2年前に出産し復帰、ワ―ママになりましたが、管理職として働きながら妊娠出産することは、正直、非常に抵抗がありました。
辛い気持ちを聞いてくれても、同じ気持ちの人や経験した人が周りにおらず、ひとりで悔し涙を流したこともあります。
先日、私の住んでいる地域で「女性管理職の座談会」という会が開催され、私も参加してきました。
もちろん、今までに周りには居なかった女性管理職の皆さんとお話でき、とても楽しかったのですが、半数以上の方がシングルマザーの方か、未婚の女性でした。
理由としては、
- 仕事が忙しくてタイミングがなかった
- 忙しすぎてすれ違いで離婚した
- 転勤が多くてできなかった
という方が多かったです。
でも皆さん、とても活き活きされていて、本当にかっこよかったです。
しかし、やはり感じたのは、女性管理職の結婚や出産の壁。(他にもいろいろありますが)
私だけじゃなく、皆さんいろいろ苦労されたんだな~と実感しました。
私は女性管理職として、今は結婚・出産・育児と、仕事と両立させて楽しい毎日を過ごしています。
今日は私の経験から、女性管理職が仕事と家庭の両立のコツをお伝えしようと思います。
管理職は魅力的!やり方次第でメリットもいっぱい!
このページを読んでくださっている方は管理職の方でしょうか、管理職を目指している方でしょうか?
まず、私は管理職という立場で働くことに誇りをもっていますし、大好きです。
管理職の魅力
- 責任を持たせてもらえることで、モチベーションが上がる
- チームの雰囲気を作れることが楽しい
- 頼られることが嬉しい
- 同じような立場の人、なかなかのお偉いさんたちと知り合うことができる
- 給料が上がった
あくまでも私の場合はですが、大きく言って、自分自身が何かを動かしているという感覚を得るのが特に好きな気がします。
なので管理職にいち早くなって、部下たちを手下のように使ってやろうと思っていました。(嘘です嘘です)
ただ、言われてやるというのが好きではない性質なので、自分で考えて動きたいというのは強く、一気に管理職まで上り詰めようということは意識していました。
管理職の良さとは、ある程度責任を任せてもらえるということ、仕事内容にもよりますが、自分で判断して物事を動かせるので、やりがいが大きい、そして当然ですが、給料も上がるということだと思います。
昔と違って、多くの会社は、長く働いたからといって、ぐーんと給料が上がるということはほとんどありませんよね。
もちろん、給料が上がれば、それ相応の仕事を期待されるわけですが、逆に、それ相応の仕事をしているという自信があるなら、管理職を目指して自分をアピールしていくべきだと思います。
よく頑張ってもらってる。いないと回らない。アレもコレも任せた!!なんてどんどん仕事を任せてくれる割には給料が上がらないというのは、やっぱりモチベーション下がりますよね。
逆に、給料は上がらなくていいから、責任が重い職はイヤ、指示された通り仕事をこなすほうが好き、というタイプは、管理職には向いてないかもしれません。
給料は上がらなくていいから、あまり責任は重い仕事には就きたくないなというタイプの方たちも、需要と供給がきちんと成立しているので、とってもいい関係でいられます(笑)
ただたまに(私の会社にも)、このぐらいの仕事で給料もらえて責任もないなんてイエーイ寝ちゃお、というタイプの人がいますが、その人たちとはもう言うまでもなくw
でも、絶対に会社にはこの3パターンの人間が存在するんですよね。
気にせず自分のやるべきことをやりましょう(笑)
日本に女性管理職が少ないのはなぜ?結婚や出産の壁?
では、皆さんの周りに女性管理職はどれぐらいいますか?
私の会社でいうと、2割です。
また、皆さんの周りに管理職を目指している女性はどれぐらいいますか?
私の会社でいうと…0です。
関連会社や外注先、お客様や友人関係を見ても、ほとんどいません。
そもそもが、結婚して子供を産んで、できれば家庭に入りたいなーと思う人が多いんでしょうか?
管理職に就きたいと思う女性がそもそも少ない
ある、女性管理職に対しての意識調査で、興味があると答えた人は全体の3割程度、まったく興味がないと答えた人は4割弱で、興味がないと答える人のほうが多い結果になっていました。
でも3割の人は興味があるんですね!!私はもっと少ないと思っていましたよ!!なんか嬉しい。
私はとにかく上に上に上がりたい、目立ちたがり屋なので(笑)管理職に興味がないと答える人の気持ちがわからないのですが(ゴメンナサイ)、多くの女性が管理職に魅力を感じていないということは、数字としても感覚としてもよくわかっているつもりです。
なぜ女性に管理職が少ないのか、魅力を感じてもらえないのか、これはやっぱり出産が一番関係していると思います。
結婚しても、「家庭に入ってくれ」と言えるほど旦那さんが稼いでくれている場合は別ですが、男性側がそれほど古臭い考えの人でなければ、働くことの理解は得られると思いますし、結婚したら管理職にはなれない、ということはあまり考えられません。
しかし、結婚をすると、どうしてもその先に妊娠・出産という次のステージが現れます。
妊娠・出産の壁 仕事に穴をあけることの恐怖感
妊娠・出産は、仕事大好き人間の女性にとっては大きな大きな壁であることは間違いありません。
私はもともと子供が大好きですが、仕事も同等に大好き人間だったので、子供はもう少し後、もう少し後、となってしまいました。
でも正直、後回しにしようと悩みは一緒ですw
特に、管理職や管理職を目指す女性の場合、そこまで培ってきた自分の仕事や責任、立場があるので、それを置いて数か月~数年現場を離れることはものすごい恐怖だと思います。
1週間で子供が大きくなって、すっぽーんと産まれてきてくれるのなら、そんな悩みはないんですけどね。
私は幸いつわりが全くないタイプだったので、出産1か月前まで働くことができましたが、数か月でも自分が不在になるということになると、仕事を誰かに引き継がざるを得ません。
そうすると当然、自分の代わりができてしまい、自分がいなくても会社は回るようになります。
最初は「いないと大変だよ~」と言ってもらえても、数か月すると、「しっかり子育て頑張ってね」となる訳です。
現場を離れるということはそういうことなんです(涙)
戻ったらまた、人の何倍も頑張るぞ!と思ってはいましたし、結果、私は元のサヤ?に戻って今も頑張れていますが、この寂しさや悔しさは、どうにもやり場がなかったです。
じゃあ仕事を諦めろって?簡単にそういうことを言うのは、
昭和を生きてきた母親やおばあちゃんたち世代です。
じゃあ子供を諦めろって?簡単にそういうことを言うのは、
あなたを狙っている男性社員です。
仕事はオレに任せてください、オレがつないでおきます!簡単にそういうことを言うのは、
あなたの立場を狙っているやつですw
どちらかを簡単に諦めれるなら苦労はしませんよね…
仕事も子供もは贅沢な悩み?
ひとつ、伝えておきたいのは、私は不妊治療経験者です。「こんなに頑張ってるのになんで子供ができないの!!!」と泣いた時期もありました。
なので、産めるのに仕事がしたいとか贅沢なこと言わないで、と思う人もいると思います。私も一時期そう思っていました。
それは経験者として十二分に気持ちをわかったうえで書かせてもらっています。
本当にデリケートな部分なので、迷いましたが、仕事と子供で本当に悩む人もいるということも知っていただけると嬉しいです。
周りにも、なかなか子供が授からない方がいらっしゃるかもしれません。仕事一本で頑張っているように見えて、苦しんでいることもあります。
お互い、配慮して過ごしていきたいですね。
女性管理職が妊娠・出産・育児をするのは大変なことばかりじゃない!
女性が管理職として働きながら妊娠・出産、育児をするということは大変なだけなのでしょうか。
いえいえ、妊娠・出産の壁を乗り越えてしまえば楽になることも実はたくさんあります!!
自分でブランクを埋めることができる
管理職は、仕事における責任は当然大きくなってきますが、自分の裁量で仕事を進めることができます。
私の部下にあたる女性社員は、妊娠出産を経て戻ってきたときに、仕事を「与えられる」立場であったので、戻って数か月は心が病みそうだったと言っていました。
そこで、管理職であろうとなかろうと、多かれ少なかれ、女性の妊娠出産における仕事のブランクは、かなりの心理的負担になるのだなと気付いたものです。
仕事を与えられる立場で産休に入ると、その仕事はやはり別の人にお願いせざるを得ず、戻ってきたときに仕事量がさらに増えていればいいのですが、そうでない場合「何をしてもらおうか」ということになってしまうのです。
まぁ、与えられた仕事をする、という考え方だからまずいという気はしますけど、なかなか自分発信でやりたいことをやるというのはできる会社は少ないですよね。
一方、管理職であれば、自分で仕事を生み出して自分の裁量で進めていけることが多いので、ナニクソと思うガッツがあれば、元の立場に戻すことは意外とすぐにできたりします。
会社の雰囲気や文化を自分で変えていくことができる
会社の雰囲気や文化を、自分で変えていくことができるということも、大きな魅力だと思います。
今や、私が所属する営業部では、社内で最も育児中社員が多く、男女とも育休を積極的にとっています。不妊治療を頑張った人もいます。
以前は会社全体、なんとなく取りにくい、という雰囲気がありましたが、自分自身が不妊治療を経験し、妊娠出産、育休を経験し、ワ―ママとして復帰したことで、会社全体として雰囲気が変わり、ワ―ママやワーパパが働きやすい環境になっていると思います。
今では運動会等の行事による休暇、看護・介護休暇など、お互いが気持ちよく取れるようになりました。
自分がこういう会社がいいな、こんな雰囲気にしたいなと思うことを、どんどん進めていける、形にしていけるということも大きな魅力だと思っています。
管理職に向いている人の特徴と女性管理職になるための心得
それでは、管理職に上り詰めていくには実際どうしたらいいのでしょうか?
管理職に向いている人の特徴5つ
私は、管理職に向く人というのは、以下の項目に長けている人だと思います。
- レスポンスが早い
- 感謝の言葉、謝罪の言葉をきちんと言える
- 嘘をつかない(責任逃れをしない)
- 人の話をよく聞く
- チームをまとめることができる
売上ナンバー1の営業マンは確かに「仕事ができる人」です。
しかし、「自分自身が売上を上げられる人」は必ずしも管理職には向いているとは思いません。
自分本位で、自分の売上ばかりを見ている、下を育てようとしないというのは、イチ営業マンとしてはいいかもしれませんが、リーダーの素質としてはどうでしょうか。
管理職は、チームのリーダーの立場なので、チームのメンバーが気持ちよく、楽しく仕事ができるよう常に気にかけ、彼らが一番のパフォーマンスができるよう、環境を整えてあげるということが一番だと思っています。
自分自身が自分の目の前にある仕事に没頭しすぎてチームのメンバーたちの様子に気付けなかったり、片手間で話を聞いてしまって失敗に気付けなかったりして、信頼を損ねることになってしまいます。
また、何かをしてもらったら感謝の気持ちを、自分が間違っていたら、謝罪の気持ちをきちんと伝えることで、上司にも部下にも信頼され、周りもきちんと感謝や謝罪の言葉を伝えてくれるようになります。
自分の仕事は自分で余裕を持たせるなど裁量することができるのも管理職としての利点ですが、その余裕で、チームにしっかり目を向け、明るい言葉をかけ続けられる人が、管理職として認められていくのではと思います。
女性が管理職になるための心得とは
また、女性管理職を目指す人には、ある程度、女性であることを上手に使うというのは必須だと思っています。
私は社会人一年目から、男になんか負けるもんか!!と、がむしゃらになって戦ってきたタイプですが、そうはいっても要所要所で男性上司にかわいがってもらっていたなと思います。
時には完全にセクハラなことを言われたりもしましたが、「もー(笑)」と適当に笑って過ごす図太さも武器なんです。
ちょっとからかいたいだけのおじさまたちの発言に、差別じゃセクハラじゃと騒ぐのは、実際損です(笑)
そして、魔法の言葉は3つ。
- 「いいですよ!」…にっこり。
- 「やりますよ!」…にっこり。
- 「任せてください!」…にっこり。
を連発していくと、おのずと仕事が自分のところにどんどん舞い込んできて、いつの間にか管理職!です(笑)
女性管理職が仕事と家庭を両立させるコツ
私は今、女性管理職として、育休からフルタイムで復帰して2年になります。
そんな私が女性管理職として、仕事と家庭をどうやって両立しているかをお伝えしますね。
仕事はフルタイムでしっかり働き 残業せずさっさと帰る
仕事と育児、時間ないです。忙しいです。
でも、管理職として仕事をしていくには、フルタイムが絶対におすすめです。
これはまた別で書きますね。
子供とは一緒にいる時間が減りますが、一緒にいる時間が長い=愛情の深さではありません!
その分濃い時間を作ったり、しっかり稼ぐわけですから、休日は一緒にいろんな思い出作りをしたらいいと私は思っています。
管理職の身としては、自分で仕事のスケジュールをある程度管理できる立場ですから、きちんと自分のやることを片付けて、部下の仕事を確認、問題がなければ自らがささっと帰るようにすることが大事です。
そうすることで、周りも帰りやすくなるのでね。
その後は仕事を家庭にできるだけ持ち込まず、家の時間を有意義に使うこと。
これが一番です。
常に家やデスク周りをきれいに保つ
家が散らかると、心が乱れます。
やることが多い、時間に追われる、とイライラすると、家族に当たってしまったり、気持ちよく仕事をスタートできなくなったりします。
物を探すという時間が一番もったいない。
忙しくなってくるとだんだん片付けが疎かになって、家に帰ると片付けからスタート。
効率的に仕事や家事を行うには、とにかくきれいに、身の回りを整頓しておきましょう。
私がいつも意識しているのは、
- 1動作1片付け
- 家を出るたびにリビングを原状復帰
- 会社ではデスク周りを毎日確認し捨てられるものはどんどん捨てる
一気に片付けをしようとするとかなりの労力を要します。
なので私は、できるだけ1回の動作に1片付け、普段の動作にプラスして、他の用事やちょっとした片付けなどを1回につき1個やる、という動きを意識しています。
こうしておくことで、効率的に片付けが進み、まとめて片付けたり掃除をする時間がほとんどいらなくなります。
また、仕事に出る前、お出かけする前も、「後でいいや」をできるだけ減らし、出るまで3分あれば、食器洗いをする、子供の脱いだ服を洗濯機に投げておく、など、たたたーっとやって、毎回可能な限りゼロベースのリビングに戻しておく、ということで、会社から帰ってきてからの動きがまったく変わってきます。
なんにしても忙しいですが、気持ちよく忙しくいられるのは、片付いていること、だと思います。
ぜひ、1動作1片付け、やってみてくださいね♪
あらゆる時短を使う
人間、なんでもかんでも完璧にはできません。
私もどちらかというと完璧主義のほうでしたが、もはや全部完璧は無理です。
- スーパーの宅配を利用する
- ミールキットを利用する
- 家事代行サービスを利用する
- 時短家電を利用する
どれもこれもお金はかかりますが、空いた時間で仕事を猛烈に頑張ってさらに給料UPを狙うもよし、子供との時間に使うもよし、子供との時間を増やすための副業に費やすのもよし。
そのうち子供も手がかからなくなったり、子供がお手伝いをしてくれるようになれば変わるかもしれませんが、あー、疲れたな~。めんどくさいな~。と思うときは、思い切って時短をじゃんじゃん使うのがいいと思います。
ちなみに私はスーパーの宅配は必須です。2歳児とともに2人で買い物をするのは無理です。(笑)
まとめ
確かに日本の女性管理職はまだまだ全体数が少なく、妊娠や出産による壁は大きいと感じます。
しかし、管理職になってしまえば、やり方次第で両立はしっかりできますし、メリットのほうが多いと思っています。
私は周りに同じような立場で頑張っている人がなかなか居ないため、苦しい時に相談できず寂しい思いをすることがあります。
どこかで同じように頑張っている女性管理職の皆さんに、陰ながらエールを送りたいと思います。一緒に頑張りましょうね!