発達グレーってどんな感じなんだろう?ウチの子は性格なのか、グレーの特性なのか…気になりますよね。
現在私の娘は療育センターに通い始めましたが、診断がおりてはいない状態です。
療育センターに通い、これから様々な診察を受けるところですが、母親である私の見解は、「グレー」かなと思っています。
どうしてそう思うのか、私なりにまとめてみました。
発達障害とは?
そもそも発達障害とは、ここに来られるまでに皆さんもたくさんの記事や本を読まれていて、おわかりだと思いますので大まかにお伝えすると、「特別育てにくさがある」「特別周囲に迷惑をかける行動がある」「特別本人が周囲とうまく溶け込めないところがある」
といったような、「特別」な難しさをもった人のことを言います。
「人」と言ったのは、当然ながら子供だけのものではなく、人間すべてにある特性だからです。
みんな何かしら「違っている」ところがある
周りを見てみてください。みんな何かしら人と違っていたり、難しいところがあったりしますよね。
- いつも自分のことばかり
- 言っていることが通じない
- すぐ怒る
- 言っていることがわけがわからない
- 勝手な行動をする
- いつも誰かと話している
それでもいい部分もあるから仲良くできたり、自分の個性と合わないから付き合わないということはザラにあります。
今考えてみると、私自身にも当てはまるところがあります。
私は、学生時代の成績は正直いいほうでした。特に英語や国語に関しては常に上位という状態でした。
ただ、小学生の算数の時代から、どんなに勉強をしてもどうにも頭に入らない。
勉強は好きでしたし、一生懸命努力をする子供でしたが、算数が得意な兄にスパルタで教えてもらっても、数式を覚えるということができない。
「理論じゃないからとにかく覚えろ」と言われても、どうしてもできず、泣いてばかりいました。
高校時代も同じです。自分なりに理解しようと、本当に努力はしました。でも、どうしても覚えられない。
ついに授業中に悔しくて涙が出てきてしまった日、数学の先生にこう言われました。
「お前が努力してきたことはよくわかってる。でももう数学が受験科目にない大学に行くんだから、寝てていいよ」
なんということでしょう(笑)
皮肉でも怒りでもなく、本当に優しい顔でこう言われました。
その後、実際に数学の授業中は寝て(笑)、受験に必要な国語や英語の猛勉強にパワーを使い、志望する大学に入学することができました。
当時はなんでこんなに数学ができないんだろうと責めてばかりでしたが、今ならわかります。これは学習障害だったのだと思います。
今は会社で管理職として売上を見たりもしていますが、特段支障があるとは思っていません。エクセルの数式なども社内では一番得意なほうですし、数字を覚えるのは今も苦手ですが、テストがあるわけではないし、困るということはありません。
自分自身はどうでしょうか?人としゃべるのが苦手、大きな音が苦手、どうも仕事が長続きしない…。
発達障害・発達グレーな部分って、意外とみんなどこか持っているのではないでしょうか。
発達グレーってどんな感じ?4歳の発達グレー児の言動とは
さて、本題ですが、私が感じている、4歳の娘に「発達グレー」かなと思っている理由をまとめてみます。
基本的なことはできる
現在4歳後半ですが、同年代の子と比べ、基本的なことは大差なくできています。
コミュニケーションの面でも特に気になるところはなく、家族内で言えば「こだわりが強くない」「切替えが早い」など、どちらかというと育てやすい面も感じています。
先日、療育センターで一度目の診察をうけましたが、診察で聞かれることといえば
・目が合わないことがあるか
・声掛けに反応しないことがあるか
・特に強いこだわりがあるか
など、特徴的なことが多かったのですが、8割方は「NO」。
娘の場合は
・落ち着きがない
というところが主な特徴で、いつもと違う場所、いつもと違う人が家に来た、などの場合にはテンションがあがり、手が付けられないことがあります。
それ以外は、集中するときは集中できる、静かにできるときはできる、大人の言うことも理解できるという状態です。
友達との関わりで若干の難しさがある
お友達とのやりとりで多少難しさを感じることもあります。
特定の、お互い「大好き」と言い合えるお友達もいるし、保育園に行くといつもいろんなお友達とわいわい遊んでいて、じゃれあっていたり「〇〇ちゃーん!」とどこでも声をかけてもらえたり、嫌われている・避けられているという感じでもなく、一見特に変わりなく過ごしているように見えます。
しかし、保育園の先生に聞いたところ、自分のいいと思ったことを共有したくてテンションが上がり、「やめて」「いやだよ」を言われてもやめられないということがあり、「もう一緒に遊ばない」と言われることも時々あるようです。
家庭でも、自分がおいしいと思ったものを「食べて食べて!」と押しつけてしまうこともしばしば。
娘の場合は人を傷つけてしまう「他害」はないのですが、本人は遊びたかったり親切心でやっていることが相手には受け入れられなくて、結果自分自身が傷ついてしまうことにつながります。
親としては、なんとか上手にお友達と関われるようにしてあげたいなと思っているところです。
集団行動が難しい場面がある
保育園で集団行動に関しても、大枠は問題ないようですが、時々難しさを感じているようです。
いつもと同じメンバー、同じ場所である場合は問題なくできていることが、参観日や運動会など、大勢の人がいる場所では突然体が動かなくなり、同じ行動ができなくなってしまいます。
家では完璧に練習の成果を見せてくれていたり、保育園でのリハーサルはできていたのに、本番できちんとできているのを見れたことがありません(涙)。
個性と特性の微妙なライン
「発達グレー」とは、白でも黒でもない状態、微妙な状態のことです。
娘の場合も、ものすごく育てにくいかというと、そうでもないですし、きちんとできることもたくさんある。
お友達もいるし、特殊な場面でなければ集中できたり静かにもできます。
周りの子供よりもふざけたりすぐ人に話しかけるということもありますが、周囲の大人からも「おもしろい」「人懐っこくてかわいい」と、現状はとてもかわいがってもらっています。
ただこれが、小学生になっても続くと、心配なところもありますよね。
私としては個性だなと思う気持ちが強いですが、本人が今後生きていくうえで、周りになじめない部分が強かったり、悲しい思いをすることが特徴的に出てきたら、「特性」として、きちんと対応してあげることが本人にとっては良いのかもしれません。
最終的には親や本人が個性として見ていくか、「特性」として見ていくかを決める必要があるのだと思います。
周りには、診断を受けて気持ちが楽になったという人もたくさんいます。
どうしてこんなことをするんだろう、どうしてこれができないんだろう、という悩みが、「特性」なのだとわかることで、行動を理解したり、対処法を知ることができたりするからです。
また、大人においても同じで、知人には、旦那さんの言動にどうも理解できないところが長年あり、相談に行ったところ、「発達障害」だと断言され、性格ではなく特性なのだと理解したことで、気持ちが優しくなれたという人もいます。
発達グレーかなと思ったら、まずは相談してみよう
何か子供の言動で気になるところがあったら、ひとりで抱え込まずにまずは相談してみましょう。
「障害」とつくとなんだか抵抗感はありますが、冒頭に述べたように、人にはみんな何かしらの個性があります。
その程度の強弱によって、子供自身がツラい思い、寂しい思いをすることがあるとすれば、なんとかしてあげたいものです。
4歳から6歳は、子供の脳がぐっと伸びる時だそうで、この期間に特性に合わせた対応、療育をすることで、小学校に上がってからの生活が大きく変わる可能性もあるのだそう。
「障害」という判定をつけるためではなく、子供が伸び伸びと過ごし、私たち親の育児ストレスを軽減するためにも、まずは保育園や療育センターなどに相談をしてみるといいと思います。