釣りバカすぎて毎週末海に出かけていた旦那。
そんな旦那を見かねて「どうせ釣りするなら稼げ!」ということで、船を買い与え(もちろんローン)、遊漁船をスタートさせた鬼嫁です。
それから1年経過し、その後どうなったのか、ぼちぼちまとめてみましたのでどうぞ最後までお付き合いください!
遊漁船を副業で始めた旦那のその後はそんなに甘くない
そもそも「副業」なので、最初からそんなに稼げるとは思っていません。
普通の人がしてないことはおもしろいなと思ったので、ふたりともフルタイムで働いてとりあえず収入はあるし、おもしろ半分でやってみよう、ぐらいの感じではありました。
ただ、船のローンもありますし、多少お金は入って欲しいですよね。
1年副業で遊漁船を稼働させてみた感想はこんな感じです。
フルタイムと残業ののち週末も早朝から出勤するという過酷な状態に
副業なので、もちろん本業があります。
旦那は平日フルタイムの仕事で、残業の多い月もありました。
しかし、副業としてやると決めた以上、お客さんの予約を断るわけにはいきません。
幸い、友人の紹介で、早い段階からお客様がつき、またそのお客様の紹介でという感じで数か月で毎週末予約で埋まるように。
金曜日、残業で9時頃帰ってきて翌日3時や4時に出発ということも少なくありませんでした。
船を係留させているのが、高速で1時間ぐらいの距離だったということもあるのですが、何せ魚は朝が早い!
帰ってきて食事お風呂、すぐに寝て、早朝起きて出船、釣果やお客さんの要望で夕方ぐらいまで釣って帰り、また翌日も、ということも。
家族の時間はほぼなし、本人はクタクタでしたが、それでも楽しかったようですw
こちらとしては、早朝の運転、釣り終わりの運転で事故を起こさないかが非常に心配ではありました。
天気にも左右され副業で黒字転換は厳しい
あまりに毎週土日が埋まってしまうと、本当に体がおかしくなりそうだったので、数か月経ってからは週末のどちらかが予約、月に1~2回、土日とも埋まっていたり、祝日も海に出るという状態にしていました。
遊漁船の料金はだいたい8000円~15000円の間ぐらいが多いと思いますが、まだまだプロと言えるほどではなかったので、6千円ぐらいからスタートし、売上としては以下の通り↓
※船に乗る場合、釣る側の技術ももちろんですが、魚のいるポイントの見つけ方、声のかけ方なども大きく影響します。最初から他の遊漁さんと同じ金額でスタートして、釣果につながらなかった場合、二度と乗ってもらえないこともあるので、ここは控えめに…
■1日の売上=6,000×3=18,000円/日(船のサイズ的に3人~4人がちょうどよかった)
■1月の売上=18,000×6=108,000円/月
これはよく稼働した月の例です。
実際には雨が降ったり、台風がきたりと、かなり天気に左右され、予約が入っていても断らざるを得ないこともあったので、そんなにうまくはいきません。
この売上だけをみると、そんなに悪くないなと感じるかもしれませんが、ここから
■船のローン/保険/停泊費/漁協の組合費など
■ガソリン代
■仕掛けやエサ代
などなどを支払っていくので、トントンもしくはマイナスです。
そして、遊漁船は釣ることが仕事でなく、釣らせることが仕事なので、自分自身が本当に釣りが好きという場合は…遊漁船、どうでしょうか?(笑)
何度も言いますが、旦那はそれでも楽しかったようですし、私は赤にならないなら出費だけがかさむよりはいいかと思っていたので、我が家はOKというところ(笑)
遊漁船を副業で始めた旦那のその後にさらに転機が訪れた!
そんな生活を1年続けたころ、ひょんなことから転機が訪れました。
それは、副業が本業になるという、驚きの展開です!
お客様との出会いがきっかけで転職
遊漁船をスタートすると、友人が友人を呼んでくれ、いろいろな人とのつながりが生まれます。
旦那のお客様の中にも、お友達の多い社長さんがおり、そこから数珠つなぎで社長さん同士で船に乗ってくれることも多くなっていました。
そんなある日、そのお客様のひとりが突然我が家に訪れ、「うちの会社にきてくれ」というオファーが。
それまでのキャリアからはまったく違う業界ではありましたが、旦那も嬉しそうだし、いっか。と、すぐにOKを出しました。
遊漁船がついに本業に!?
これは単に旦那が遊漁船を副業で始めた結果、こうなっていますというだけの話なのですが、現在は、某企業の社員として雇用され、「フィッシュ事業部」という新しく創られた部門で働いています。
仕事は主に、遊漁船の船長です(笑)
要は、特にお魚関係ない企業の社長さんが、旦那の遊漁船にお客さんとして乗るようになり、新事業について空想が広がり、「よっしゃ、船買ってこれを会社の新しい売り上げにつなげよう!」ということになったのです。
ここからは会社の構想もあるので、詳しくは書けませんが、遊漁船が本業となり、仕事として平日に船を出せるようになったということで、旦那は大喜び。
現在、我が家で購入した船は売り(結果-50万ほど)、サラリーをいただきながら会社の購入した大きな船を毎日操船しています。
釣りが好き⇒船買って副業で遊漁してみた⇒副業が本業になった
めまぐるしい1年でしたが、本人はとっても活き活きしています。
収入が増えたということはないですが、好きを仕事にする、というひとつのいいきっかけを作れたのかなと思っています。
これからこの事業が会社としてきちんと伸び、旦那がお役に立てるようになればいいなと思っています。
遊漁船を副業で始めるならこれは押さえとけ!
さぁ、それでは、副業としてはたったの1年ではありましたが、実際に遊漁船をやってみて、ここは大切だなと思ったところを「嫁」目線でお伝えしておきます!
友人やお客様を大事に!船の上では友人もお客様!
結局のところ、本業としてももちろんですが、遊漁船を副業でやるとしたら、友人関係をいかに大切にするかだと思いました。
こういう商売は、「紹介」がキモ。
旦那も最初は一緒に釣りをしていた釣り仲間がお客様になり、そこからの紹介紹介でつながってきました。
さて、そこで重要なのが、友人であっても商売を始めた以上「お客様」とすること。
ケチ臭い守銭奴だと思われてはいけませんが、友人を無料で乗せていたら、商売としては成り立たず、友人の友人も同じ待遇にしなくてはいけないという悪循環に陥ってしまいます。
「サービス」をするとかはいいと思いますが、「ほんとは無料でって言いたいところだけど、ここは商売として始めたから宜しく!」と、きちんと最初に伝えることが肝心です。
関係性や伝え方はとても大事だと思いますが、旦那の周りの場合、きちんと理解してくれて、友人は友人、でも、きちんと「お客様」として予約をしてくれる友人ばかりで本当にありがたいなと思いました。
そして、友人だから釣果悪くてもいいやではなく、船の上では「お客様」として、しっかり楽しんで帰ってもらうということを徹底しておくことが本当に本当に大事だと思います。
友人を大切にする、お客様を大事にする。
遊漁船の商売は「紹介」です!
海や漁港・漁協のルールは絶対守る!
これは、海の人間として当たり前のことだと思いますが、稼ぎたいからといって、危険な海の状態で無理やり決行するのは絶対にNGです。
遊漁船は自分のことだけでなく、お客様の命も預かります。
何かあったとき、責任が取れますか?
趣味と違って、仕事となると、出たい気持ちになることもありますが、自然相手にはどうにもならないこともあります。事前にお客様に了承をいただき、無理はしないということを伝えることも、結果お客様の評価につながると思っています。
旦那は予約の前はずっと海の状況を確認し、マズイなと思ったら、きちんとお客様に連絡し、中止にさせてもらっていました。
また、係留している漁港や漁協のルールもしっかり守りましょう。
面倒なこともありますが、いざとなったときしっかり守ってくれる存在でもあります。
先輩方の意見や指摘をきちんと聞いて、勝手なことはしない。そこは本当に大切です。
【番外編】嫁を大事に!釣った魚は捌いて帰れ
番外編です。嫁の立場から言わせてもらいます。
釣りを趣味にするにも副業にするにも、その間嫁が家で何をしているかは頭の片隅に置いておいてください。
私も以前は一緒に釣りに行くこともありましたが、現在3歳の子持ち。旦那は副業時、1週間夜しかいない人。(今もほぼそんな感じですが)
朝起きたら既にいない、子供を日中ひとりで見る、掃除洗濯料理も全部ヨメ。
「仕事」と言えども、これだけ家を空けるということ、自分は好きなことをやってるということを今一度肝に銘じてください。
とはいえ、私は旦那がいなくてのんびりする休日は全然苦ではないので、それはいいんですが、そんな私でも、当然のように出ていって、当然のように帰ってきて何ごともなかったかのように熱々の料理を食べビールを飲み、また翌朝早朝からいない、という、「当然のように」にはイラっとすることもあります。
私(嫁)にも本当はやりたいこともあります。
たまにはねぎらいの言葉や、嫁を家事育児から解放してあげられる時間を作るって、大切だと思います。
また、魚を釣ってきて、夕方帰ってきてキッチンを占領(嫁に捌かせるのはもってのほか)し、血なまぐさい臭いで充満させ、床にウロコが飛び散ってる状態なんて、旦那に船買ってあげた、この私でも嫌です。
できるなら魚屋とかである程度捌いて帰って欲しい。最低でも内臓取って帰ってって思います(生ゴミやばいから)。
このへんうまくやれないと、よっぽどの嫁さんじゃないといつか「キーーーーーー」ってなっちゃいます(笑)
まとめ
我が家の場合は、実際に遊漁船を副業にしたところ、思わぬ展開になりましたが、実際に副業として続けていくには厳しい面も多いなと思いました。
しかし、実際に動いてみると、人脈が広がったり、いいご縁もあったり、サラリーマンでは味わえない楽しさもあったと思っています。
もしかしたらこの先また、サラリーマンの遊漁船というところから、独立して遊漁船というところまでいく可能性もあります。
私(嫁)はずっと裏でサラリーマンとして働き続け、何かあっても家庭がグラつかないようにしていこうとは思いますが、片方は「好きなことを仕事にする」というのもアリかなと思いました。
とりあえず旦那は私のおかげで毎日活き活きしています。
夫婦円満の秘訣は「旦那が家にいないこと!」(笑)
いろんなことが重なり合って「いい方向に進んでいる例」でした!
続編をお楽しみに!!