女性の社会進出や活躍が増えてきている昨今、女性管理職の重要性についても声が上がるようになってきました。
では、女性管理職に向いている人の特徴とはどういったところにあるのでしょうか。
女性と男性の違いという観点からもみていきましょう。
女性管理職に向いてる人の特徴とは?
女性と男性で管理職に向いている人の特徴というものにそれほど差があるわけではありません。
しかし、同じリーダーシップといえども男性と女性では、リーダーシップに対するアプローチ方法が異なる場合が多いのです。
具体的に考えてみましょう。
リーダーシップに長け信頼が厚い
管理職に向いている人の特徴として、リーダーシップは大変重要です。
チームメンバーが個人で動いていて状況を把握できない、報告が上がってこないなどという状態は良くありません。
管理職者は、メンバーの状況を把握し、適宜チームをまとめる力が必要です。
たとえ個人プレーをするメンバーがいたとしても、その状況を把握し、リーダーが他のメンバーに上手に共有したりフォローしたりすることで一体感が生まれ、チームとしての成果を上げやすい環境になります。
リーダーシップに関しては、男性と女性のリーダーシップに対するアプローチ方法が異なる場合が多いと上述しました。
具体的には、男性はぐいぐいと引っ張っていくタイプが多く、女性は個々の状況を見ながらふんわりとチームをまとめることに長けている人が多いのという違いがあります。
一見、仕事に関係のないようなことであっても、悩み事や困りごとが仕事に影響を及ぼすこともあります。
そうした状況をくみ取って、そっと部下に寄り添い、話を聞くことができるだけでも信頼度が増したり、この人についていこうという気持ちになったりするものです。
数字や成果というところに重きを置きがちな男性よりも、ひとりひとりに向き合い、信頼という面からリーダーシップ力を発揮する人が多いのが女性管理職の特徴です。
「空気を読む」「聞き上手」「信頼が厚い」といった人は管理職に向いています。
部下を上手に育てることができる
管理職に向いている人というのは、もちろん、知識があることに越したことはありませんが、必ずしも「仕事の知識が豊富」であることが必須ではありません。
例えば、営業マンよりも製造者のほうが商品知識は断然多いことがあります。
それでも、優れた営業は、得意の話力や交渉力で商品をどんどん売ることができるのです。
管理職も同様で、チームで取り組む仕事について、管理職が一番その仕事についての知識を持っている必要はなく、それぞれのメンバーが成果を出しやすいようにフォローしたり助言をしたりすることが重要になります。
管理職になりたての頃は「自分がやったほうが早い」「部下に任せるには荷が重い」などと考えがちですが、それではいつまでたっても部下が育ちません。
自分が成果を出すというよりも、部下に成果を出せる環境を作ること、「仕事を任せる」ことで、部下はぐんぐんと成長していきます。
部下の素質や意向を読み取って、上手に仕事を割り振ることができる人、何かあったときはしっかりとフォローをできる人は、部下を上手に育てることのできる、管理職に向いている人と言えるでしょう。
上司や同僚に好かれている
部下に好かれているということはもちろん管理職として大切ですが、管理職者自身がその上司や同僚に好かれているということもとても大切です。
仕事は組織で動きます。
ほとんどの場合、チーム内だけで完結することはなく、たくさんの部署との連携で成り立っています。
もしも重要な部署のメンバーと管理職者が仲が悪いとなると、仕事がうまくまわらなかったり、協力してもらえないこともあります。
また、管理職者がその上司に良く思われていない場合、予算がおりない、企画が通らないなど、様々な面でマイナスに動きます。
管理職者は組織の上下左右とも風通しが良く、上手にコミュニケーションが取れる人が向いているのです。
女性管理職の人に向いてない人の特徴とは?
では反対に、女性管理職として向いていない人の特徴をみていきましょう。
仕事ができるがワンマンタイプ
そもそも「仕事ができない」人は管理職に向いていないのは明らかですが、仕事がすごくできるけれども管理職に抜擢した途端に社内のバランスが崩れるというケースもあります。
管理職というのは、上述にもあったように、仕事の知識が多ければいいというものではありません。
部下をきちんと育て、部下が仕事で成果を上げやすいように環境を整えたりサポートしたりする役割です。
「仕事ができる」といってもすべてひとりで片付けてしまうワンマンタイプは、管理職には向いていません。
自分で考え自分で行動してそれを成果につなげるタイプの人は、管理職になってもそのやり方を続けていると部下が育ちません。
「全部ひとりでやってる」「何をしてるのかわからない」と周囲から愚痴がこぼれることも。
人に仕事を任せられない・報連相ができないワンマンタイプの人は管理職としては成功しにくいでしょう。
精神的に弱い
優しさや包容力があって、後輩や同僚に好かれるタイプの人でも、管理職となると精神的にある程度強くある必要があります。
管理職という立場は責任が重くなります。
後輩の失敗、部署として成績が上がらないことにも責任をもたなくてはいけません。
また、会議や打ち合わせの場で、意見が対立する、強く言わなくてはならない場面なども多くなります。
当然人間なので、落ち込んだり反省したりということは当然ですが、いつまでも引きずったり、それを部下の前でも見せてしまったり、それこそ精神的に病んでしまったりということになっては仕事を続けるのも困難になります。
多少のことは水に流せたり、気持ちを切り替えられるタイプ、失敗を糧にしてまた前を向くタイプの人でないと管理職としては難しいでしょう。
判断力や決断力がない
管理職というのは決断の連続です。
新しいプロジェクトをやるかやらないか、外注先を使うか使わないか、新商品のアイディア、予算などなど。
部下に相談されて「どっちでもいいよ」「わからない」では困ってしまいます。
重要な場面で「決められない」では何事も前に進みません。
慎重さももちろん必要ですが、同時に判断し、決断する力というのが管理職には必須の能力になります。
コミュニケーション上手の誰とでも合わせられるそれなりに仕事ができる人でも、判断力決断力がないと管理職としては向いていません。
判断し、決断し、何かあったら責任をとる、それぐらいの覚悟が必要なのです。
まとめ
管理職は女性も男性も向き不向きには差がないようですが、女性が男性より長けている部分というのに注目すると、男性よりも女性のほうが管理職として向いている部分もあります。
また、女性が多い職場や部署では女性管理職のほうが社員の働きやすさや仕事の成果にプラスに働くこともあります。
管理職の力は会社にとって絶大です。
しっかりと見極め、会社にとっても本人や周りにとってもプラスに働く人選をしましょう。