チョコレート嚢胞とは、子宮内膜症の一種。
どの名前も自分がいざ診断されなければ、なんのことやらわからない病名ですよね。
私は2年前、不妊治療がきっかけでチョコレート嚢胞が発覚し、手術を受けました。
チョコレート嚢胞と診断されて不安な方、これから手術を迎える方に、少しでも参考になれば幸いです。
チョコレート嚢胞は不妊の原因?不妊治療がきっかけでチョコレート嚢胞発覚!
チョコレート嚢胞だなんて美味しそうな名前。なんでつけたんですかね!?
最初に言われたときは何それチョコレート食べすぎ?みたいな。
あまり深刻さを感じないというか…
とにもかくにも、チョコレート嚢胞と診断された私、その経過は以下の通りです。
不妊治療がきっかけで発覚!自覚症状はまったくなかった
私は一人目を不妊治療(体外受精)で妊娠・出産しました。
その後1年ほどして、2人目の相談ということで、不妊治療専門医院に行ったとき、子宮の状態を診ておきましょうということで診察台に上がり、そこで発覚しました。
「あれ?腫れてるね?出産のとき言われなかった?」
いえ、初めてです。
サイズは7センチ。
小さい嚢胞はけっこうな確率で女性は持っていたりするそうですが、6㎝以上になると手術で取る場合が多いそうです。
子宮系の疾患は、毎月のホルモンの上がり下がりに影響するものが多く、子宮筋腫などもそうですが、妊娠している間は症状が止まったり、妊娠出産により改善(消失)することも多いのだそうです。
私の場合も先生に「不妊治療で妊娠をすすめるか、手術して嚢胞を採るかどっちにする?」と言われ、2人目の子供はまだ迷っていたので、ひとまず総合病院への紹介状を書いてもらうことになりました。
子宮系の疾患の場合、生理痛がひどいとか、出血量が多いとか、そういうのがあることが多いのですが、私の場合、皆無!
生理はもともと少なく、生理痛もない人間。
不妊治療のことがなければ、診てもらうこともなかなかなく、発見も遅かったと思うので、その点は良かったと思います。
突然手術と言われるとちょっとびっくりしましたが、様子見の人もいるし、ということで、それほど悪いものではないんだろうなという印象でした。
そもそもチョコレート嚢胞って何?
チョコレート嚢胞が何かということは、診断された人は他サイトでもしっかり調べられていると思いますが、子宮内膜症の一種です。
本来子宮内にある子宮内膜の組織が、卵巣内で女性ホルモンに反応して増殖や出血を起こしてしまう状態。
いわば、卵巣内でも子宮と同じように毎月生理が起きてしまうような感じのイメージでしょうか。
なので、子宮内膜症の治療や予防として、生理を止める(妊娠する)ということも言われているんですね。
チョコレート嚢胞の手術をしないとどうなるの?
チョコレート嚢胞は小さいものは様子を見ても問題ありませんが、大きくなると捻転(ねじれる)することもあり、そうなると激痛のうえに手術をしなくてはいけなくなります。
また、大きくなると破裂をしてしまうことも。
例えば妊娠中にチョコレート嚢胞が破裂してしまい、もしそれが悪性だった場合、赤ちゃんに影響を及ぼすこともあるそうです。
また、1%は癌になってしまうといわれていることもあり、多くの女性が大なり小なりあると言われる子宮内膜症ですが、看過できないなと思いました。
手術決定から手術後まで
さて、手術決定している人にとっては何よりも気になっているのはここですね?
手術といっても、穴は小さいですし、今(2年後)は傷がまったく残っていません。
おへそがちょっとちいちゃくなったかな?というぐらい。
安心して読んでくださいね♪
総合病院で検査後1か月後に入院と手術が決定
総合病院で診察してもらったところ、やはり7センチ。
できれば手術をしたほうがいいですね。ということでした。
手術自体はあまり恐怖を感じないタチ(手術しないまま放置のほうがずっと怖い)なので、ではお願いします。と返事。
手術日が空いている1か月後に入院、その翌日に手術というスケジュールになりました。
入院までは特に薬などの治療や注意事項もありませんでした。
入院当日から手術まで
手術日の前日に入院。
夕食は通常通りに病院食をいただき、さて、腸の中をきれいにしなくてはいけません…
手術よりも嫌な完腸の時間。
看護師さんに「はーい、完腸しますねー」と言われ、お尻から…うぅっ…
薬剤を入れられた直後から、耐えられない便意…というかオナラをしたい感じ?
5分ぐらいは我慢してくださいね。と言われましたが、全然無理!
これはもう無理だ!ということで、30秒耐えれたでしょうか…即トイレw
完腸の意味あったのかな…大丈夫かな…と思ったのですが。
その後、朝まで強烈なおなかの痛みに苦しむことに。
どうやら完腸の薬剤が私に合わなかったようで、本当に苦しかったです。
本当は翌朝ももう一度完腸が必要だったのですが、そのことを看護師さんに伝えると、まぁもうおなかにも残ってないだろうし、いいことにしようか、と勘弁してくれました。
たぶんほとんどの人はこういうことはないと思うのでご安心を。
私は二度と完腸はしたくないなと思いました。
手術は腹腔鏡手術
今回は、腹腔鏡手術。
おへそとあと3点を小さく切り、そこからチョコレート嚢胞の切除をしました。
大々的な手術ではないといえども手術は手術。
手術日当日の朝から絶食で、検温に血圧にと看護師さんが次々やってきます。
手術の時間が1時間というところで手術着を着て、術後に血栓ができないよう、足に圧をかける靴下を履きました。
点滴も始まり、なかなかの手術感。
手術室へは自分の足で向かい、自分で手術台の上に。
ほんのりあたたかくて、ライトでまぶしくて、ドラマで見るような手術室の中。
手術台に寝ると、すぐに麻酔が始まります。
「はい、視界がふわーっとしますよ~」
と言われた3秒後には目の前がクルリンとひとまわり。
気が付いたら「終わりましたよ~」の声。
無事、手術は終わりました。
チョコレート嚢胞の術後はすぐに回復!
手術当日は麻酔が覚めきっていないため、そのままぼーっと寝たり覚めたり。
翌朝にはすっきりと、早速歩き出しました。
おなかを見るとなかなかの痛々しい傷で、おへそのところからは出血もありましたが、特殊なテープを貼っているとすぐに傷もきれいになるとのこと。
痛み止めももらいましたが、1度念のために飲んだだけで、あとはまったく痛みを感じることはありませんでした。
通常は経過観察のため1週間ほど入院するらしいのですが、あまりの回復に、こちらも最高に暇で(笑)、お医者さんや看護師さんもこれといって診るほどのこともなく、ただホテルに滞在しているだけのような感じになってしまったので、1日早く退院させてもらいました。
切除したチョコレート嚢胞について
手術後、チョコレート嚢胞を写真で見せてもらいましたが、ポコッとしたものではなく、水風船を割ったような感じでした。
チョコレート嚢胞の中身は液状の部分がほとんどで、もし悪性であった場合、悪性の物質が飛び散るとマズいのだそう。
なので、先に中身を吸い取ってから、嚢胞の部分を切除するのだそうです。
幸い、私のチョコレート嚢胞は悪性のものではありませんでした。
こうして、入院・手術とも終わり、無事、チョコレート嚢胞が切除されました。
手術費用は?
手術費用は自己負担分が10万円ちょっと。
保険にも入っていたので、ほとんど持出しのない感じの金額でした。
まとめ
チョコレート嚢胞は診断されるまで知らなかった病名。
急に手術となるとびっくりはしますが、放っておくほうが怖いこともあるので、しっかり先生にお任せして、早々にとってしまいましょう!
2年を経過しましたが再発はありません。
婦人科というのはなかなか足が向きにくいですが、命に関わる病気もたくさんありますので、ちょっとのスケジュール調整とちょっとの恥ずかしさとめんどくささの我慢をして、こまめな検診をおすすめします。
これから手術をされる皆さんの参考になれば嬉しいです!